至高の飲み物……デブ水!
ずいぶん前のことなんだけど、サマソニの帰りに(疲れてヨレヨレで)駅のコインロッカーに荷物を取り行ったら、コインロッカーを背にしてカルピスウォーターを飲んでるオタク風の男性がいたのだ。
けっこう太った人で、ぴちぴち気味の黒Tシャツにはアニメキャラ(メタルTかもしれん)がプリントしてあり、ケミカル気味の色の薄いジーンズ。
オシャレかな?オタクかな?…………うーん。……オタクだと思いまーす!シルエットはオタクだと言ってます!という感じだった。
それはいいんだけど、何が言いたいかって、カルピスウォーターを飲む姿が何しろ美味しそうだったのだ。
左手を腰に当てて、いくぶん身をそらせて、ぐびぐびカルピスウォーターやってるわけ。
こちとら絞った雑巾のみたいな疲れた体をしてるせいもあって、それがもう美味しそうで美味しそうで。
もちろんロッカーから荷物を引きずり出した後は、すぐさま自販機にカルピスウォーターを探しにいったのであった。
歩き回ってやっとみつけたその時のカルピスウォーターよ。その甘露よ。
それ以来、私はカルピスウォーターを密かに「デブ水」と呼んでいるのだが、そのポジティブなニュアンスは他の人に伝わる訳がないので、わざわざ知らない人には言ったりはしない。